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6月3日「アートとまちづくり」



本日は主任講師の美術家・一般社団法人PROJECTA代表の高橋喜代史さん、

札幌駅前通まちづくり株式会社今村育子さんの授業です。


「アートって?まちづくりって?」深く考えにくいこのテーマについて掘り下げていきます。


まずはレクチャー①として「現代アートの多様性」について。

「アート」が嫌いだった高橋さん。

どういったお話になるのでしょうか?


漫画家なりたかった高橋さんの漫画紹介から始まりましたが、

「ドラゴンボール」を知らない方がいてひと笑いが起きていました。


美術が苦手だった理由には、


①色塗りで失敗してしまう

②立体が作れない

③美術の良さや意味がわからない

④絵が下手


があったそうです。


技術(センス)色塗りや立体が作れない、絵が下手なのは先天的なもの?

知識(ルール)価値が分からないのは後天的なもの?

今の美術教育は前者ばかり。コンプレックスもあり、苦手になって行ったのでした。


ここで出会ったのが現代アート。

「現代アートの多様性」について。


質問1いい作品ってなんだろう?

・・・皆さんわからないようでした。でも正解はないのです。


ピカソの作品を例に説明されていきます。


Q;うまい絵がいい作品なのか?

A;うまい下手とは別の価値がある。個性的で引き込まれる、独特の個性…があるからこそ。


質問2自分で作らないと自分の作品ではないのか?


ドナルド・ジャッドの作品を例に説明します。

自分で作品を作らず、発注する方法を取るドナルド・ジャッド。

無理に自分で立体を作らなくて良いのです。


すなわち、コンプレックスを感じなくて良いのです!


アイデアを作家が考え、業者に依頼し、作品となる。


質問3アートは自由?


アートを難しく感じてしまうのは、教わる機会がなかったからでは?

楽しみ方が小さな頃から伝わると良いですね。



現代アートに関わり変化したこともたくさんあったようです。

世界の多様な価値観を知る、現代の問題意識や国際感覚が身に付く、個人やマイノリティを尊重する世界なので、他者や違いに寛容になれる、自由に考える、創造する喜びや楽しさなど…視野や知識が広がる現代アート。実は難しいものではないのかも…?


不器用でも絵が苦手でも大丈夫。

ルールさえわかれば’誰でも作れるし、’上級者はルールを作る。


次に、「コンセプチュアルアート」について。

現代アート2大つまづきポイントです…!!


コンセプチュアルアートの父のような存在、マルセル・デュシャンを紹介しました。


芸術において本質的なことは、それが美しいかどうかではなく、観る人の思考を促すかどうかなのです。


フェリックス・ゴンザレス・トレスの作品も重要な意味性を持つ作品として紹介されました。

マイノリティな立場、個人的なことを作品にし、様々な人の心を揺さぶる作家。


また、リクリットの問いとして、人が集まることで生まれる交流の場も作品と言えるのではないか?というもの。


こういった作品は90年代以降盛んになってきているようです。


高橋さんの作品(組み合わせ)についてについてもお話しいただきました。


ワーク①として、マインドマップに「自分の好きなこと、興味のあること、得意なこと、子供の頃に夢中になっていたことを書いてもらう」ワークをしました。これが自分の表現方法につながるかもしれません。


皆さん真剣にワークに取り組みます…。


その後は受講生の方の自己紹介と、今村さんのレクチャーが始まりました。

様々な規模の大きいインスタレーションの作品を紹介していただきます。

どれも迫力のある作品が紹介され、皆さん圧倒されております。

写真だけでも圧倒される作品、ぜひ実物を見てみたいですね。


今村さんのインスタレーションの作品の紹介もしていただきました。

過去の記憶の光景の風景や、気になる現象、場所、問い…などをもとに作品を制作しているようです。


気になる現象、展示のテーマ、展示する場所、問い、この4つに関心を持つことで作品が作られているんですね。


次に、アートと地域振興の一部の紹介です。

ヴェネチア・ビエンナーレなどといった「アートツーリズム」旅行と展覧会の融合があります。

国ごとに30個ほど建物があり、2年に一度展覧会を行なっています。

そのうちの1年は建築関係の展示を行なっているそう。


また、ドクメンタという展覧会があります。

5年に一度の開催で田舎町ではありますが、80万人以上が観覧する大きな展覧会です。


さらにミュンスター彫刻プロジェクトが世界3大展覧会です。

屋外の展示が多い展覧会です。難民問題を展覧会とともに考えさせる作品などがありました。


日本では農村や田園で行われる芸術祭や、街中で行われる芸術祭がたくさんあります。


こういった国際展・芸術祭が期待されることとしては、交流人口の増加、地域観光資源の発信・発展や、文化資本の格差の是正、地域経済効果、都市ブランドの向上などが挙げられます。


最後にワーク②が始まります。先ほど書いてもらったマインドマップをグループで発表してもらいます。

皆さんと被らないものは個性の一つなのかも?若干の緊張の中発表が始まりました。


今後ご自身の作品や企画を考えていく上で核となる要素が見つかるといいですね!



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