7/20 「社会と芸術」「社会問題からプロジェクトを考える」工藤安代さん
7/20は久しぶりの合同講座で、企画コースと制作コースの受講生が久々に顔を合わせました。
皆が揃うとなんだか嬉しい気持ちになる、事務局の黒岩です。
さて、今回は工藤安代さん(特定非営利活動法人Art & Society研究センター 代表理事)をお招きしての講座。
工藤さんは、これまでたくさんの社会・地域における芸術文化活動の研究活動に取り組んでこられました。 近年はソーシャリー・エンゲイジド・アートに関する研究会や展覧会等も主催されてます。
主な著作 『パブリックアート政策』 翻訳書『ソーシャリー・エンゲイジド・アート入門』 編集『ソーシャリー・エンゲイジド・アートの系譜・理論・実践』
まず前半では、近年注目されるソーシャリー・エンゲイジド・アート(SEA)について、SEAの概要や歴史についてお話いただきました。 社会との関わりが強いアートの動向ということで、 様々な社会問題とも密接につながっています。
1960年代〜1990年代の社会問題とそれに訴えかけるような作品をつくり出してきたアーティストの紹介なども。
詳しくは、工藤さんが立ち上げているSEAのサイト、「SEAリサーチラボ」にも紹介されているのでぜひ見てみてください。
そして、後半は、グループワークです。自分が興味をもつ社会問題に対して、
どのようなプロジェクトを提案できるか、というワークショップを行いました。
環境問題、地域コミュニティ、子育て、教育、差別問題などなど、はじめにそれぞれが興味をもつ大きな社会問題のジャンルごとにグループ分けをしてから、スタートしました。
今回のグループ分けは、
① 地域コミュニティ(高齢化)
② 地域コミュニティ(子供・教育)
③ 差別、ジェンダー
④ メンタル
こんな感じで4つにわかれました。
グループ内でその問題についてディスカッション。
その問題をどうすれば解決できるか??
ゴールを設定し、アートプロジェクトを考えてみます。
アートでのアプローチをどうするか、に苦戦しているようでした、、、が、
この表情↓楽しそうですね、可愛いな〜。
アートプロジェクトでなかったとしても、社会問題と向き合い考えていくことの大切さを再確認しました。
世界的に大きな問題も、自分にとっても小さな問題も、どちらもとても大切ですよね。
自分に近い問題や、自分が抱えるプライベートな問題ってきっと未来への足がかりだと思います。
だから、まずはその問題に気づく事が大切なのですよねきっと。
工藤さんが優しく熱心に、グループを回ってアドバイスをしてくれました。
個人的にあと3時間くらい工藤さんの話が聞きたかったです。
というか、私も生徒になりたい!受けたい!
そして、グループごとに、ディスカッションの内容を発表し、全体を通して感じた事や疑問などを共有しました。
これから進めていく前期課題はグループ企画なので、良いきっかけがつかめたのではないでしょうか!
あ〜私も生徒になりたい!
工藤安代さん、今回は本当にありがとうございました。
次回講座は、引き続き合同講座。
「わかりあえないことからはじめる」ワークショップ
「いま、求められるアートマネジメントとは?」レクチャー
講師に平田オリザさんをお招きします!
<講師プロフィール>
平田オリザ | 劇作家/演出家、大阪大学特任教授
1962年東京生まれ。劇作家、演出家。こまばアゴラ劇場芸術総監督、劇団「青年団」主宰。城崎国際アートセンター芸術監督、大阪大学COデザインセンター特任教授、東京藝術大学COI研究推進機構特任教授、四国学院大学客員教授。1995年『東京ノート』で岸田國士戯曲賞受、2003年日韓合同公演『その河をこえて、五月』で、第2回朝日舞台芸術賞グランプリ、2019年『日本文学盛衰史』で、第22回鶴屋南北戯曲賞を受賞。2011年仏国文化省より芸術文化勲章シュヴァリエ受勲。2021年4月開学予定の兵庫県立専門職大学の学長に就任予定。
(撮影:青木司)