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7月1日「絵画論」山本雄基さん

こんにちは。

シンクスクール事務局です。

7月1日制作コースの講義では、

毎年お願いしている画家の山本雄基さんにご登壇いただきました。


山本さんは札幌に拠点を置きながら国内外でご活躍され、

アートフェアなどでも作品が大人気で作品制作だけ生活している数少ない作家さんです。


モニターの画像のように、

山本さんの作品を見て最初に思うことは鮮やかで綺麗な画面です。


山本さんの絵画は丸が不規則に配置されています。

幾つもののレイヤーの中で重なった円は、色の差異を利用して遠近感を歪めたり、

円であるが円ではない形になるという複雑な画面を生み出しましす。


山本さんの作品は非常に綺麗な丸で構成されていますが、全てキャンバスに絵の具で描かれた絵画なのです。

画像で見ると精密に描かれた丸の印象でイラストレーターなどで描かれた一つの「画像」のようにも見えます。


しかしながら実物を見ると、サイズ感やメディウムと絵の具でできた厚みの重厚感に押され、

丸の中に筆跡のような線を見え実際に描かれているということに気づいたら遠方もない感覚にも襲われます。


重厚的な圧力の感覚と画面の鮮やかさが反比例し生まれた距離感に、

視覚的な楽しさとちょっと寂しい雰囲気を感じるな〜っと思ったりもします…(個人的に)

さて、シンクスクールの講義のご紹介ですが、

今回はワークショップ中心の講義になります。


まず、山本さんの自己紹介や作品の紹介があり、

すぐにケント紙、練りゴム、鉛筆のみで「変なもの」を制作するワークショップを行いました。


このワークショプでは、

素材触りながら特徴捉えて、素材や手を動かしながら考察をします。



↑唯一、ケント紙を折ることで立体的なものを作っていました。


例年、ちぎったり、練りゴムで何か造形したり等するのですが、

今年はほとんどの受講生の方々がケント紙に何か描くアプローチをしており、

これも何か一つの特徴なのかっと興味深く拝見させていただきました。



続いて、新しい紙で絵の具の条件をプラスして行います。









山本さんの絵画論では、絵画(Painting)は「何かに何かを塗りつけたもの」。

絵の具の要素が追加されると、絵の具の質感、筆の硬さ・柔らかさ・太さ、

色に対する個人的な経験や思いなどが掛け算されます。


続いての美術史のレクチャーでは、

絵画史から当時の絵が社会にどのように機能していたのか、

20世紀〜20世紀初頭の「自画像」の作品〜アンディ・ウォーホルの「自画像」まで、

ベラスケス「ラス・メニーナス」・ギュスターヴ・クールベ「こんにちは、クールベさん」の徹底解説をしていただき、

当日の画家たちが絵画にどのように自己(自我)を反映していたのかをお話しいただきました。


次回の授業では、

山本さんが作成した絵画について要約されたブログ(これがとても勉強になります)を読んできてもらい、

ブログを踏まえて自我について考えていただき「自画像」を制作いただきます。


条件は「何かに何かを塗りつけたもの」です。


非常に楽しみです!

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